




ボクシングは中津川ひろさとの青春だった。
子供の頃、テレビにくぎ付けだった。当時、子供心にプロレスはショーだと気づき、男と男が真剣に戦うボクシングに魅了された。私の家が貧しかったのでハングリー精神という言葉が好きだった。男が裸一貫で戦う姿に魅了された。しかし私は体育系では全くなく、文学青年ぶって三島由紀夫や太宰治を読みふけっていた。感受性の強い青年だった。その頃、ボクシングというものを一回やってみたかった。
早稲田大学の教養課程でオリンピックに出た白鳥金丸先生の授業を受け初めてグローブをはめ闘った時の感動は今でも忘れない。
それから、中津義塾という塾を経営し軌道に乗った時、東洋太平洋ジュニアウェルター級チャンピオンの吉野弘幸の後援会長になり家族でよく後楽園ホールには通ったものだ。世界タイトルに何度も挑戦したが夢は果たせなかった。懐かしい思い出だ。