「東アジア共同体」に台湾を入れるべきだ!!平成21年11月18日の衆議院 外務委員会にて質問。  衆議院TVで放映中の動画をUPしました。

中津川ひろさとです。昨年11月18日の衆議院外務委員会の議事録を掲載します。普天間基地移設問題と「東アジア共同体」構想に関する質問をいたしました。ぜひご覧下さい。

 

鈴木委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中津川博郷君。

 

中津川委員 民主党の中津川博郷でございます。
 岡田外務大臣には、公務多忙の中、早朝より御出席いただき、ありがとうございます。大変しばらくぶりでございます。よろしくお願いいたします。
 まず冒頭、国民的な課題、話題となっております沖縄県の米軍普天間飛行場の移設問題の質問に入りたいと思うんですが、その前に、沖縄の基地問題について歴史を振り返り、それから質問に入らせていただきたいと思っております。
 そもそも、沖縄問題の発端というのは、一九九五年、在沖縄米海兵隊員による少女暴行事件ですね。実は、一九七二年の沖縄復帰以来、在日米軍基地の縮小がなかなか進まない、県民は日常的に事件、事故で本当に悩んでいる、そのような基地負担の重圧、その状況を時の自民党政権が放置し続けてきた、私はそこに根本的な原因があったと思っているんですね。そして、痛ましい少女暴行事件が起爆剤となりまして、一挙に沖縄県民の不満が爆発したと思います。
 自民党政権は、沖縄県民のこういう怒りを目の当たりにしまして、一九九六年に普天間飛行場返還というものを打ち出しましたが、これは県内移設が前提であり、基地負担の縮小を切実に求める県民の願いに決してこたえるものではなかった。名護市による代替施設の受け入れ合意も、政府からの補助金と引きかえに、言ってみれば、過疎地の自治体が受け入れを決断せざるを得なかったというようなことだと思うんです。現に島袋市長は、自分から誘致したわけではないんだということを言っておりますが、これで大体すべてを物語っているのではないかなと思います。
 その後、地元の反対運動でSACO合意に基づく移設作業は頓挫して、二〇〇五年から二〇〇六年にかけて、米軍再編計画においてV字形施設として復活しましたが、やはり地元での反対の声が絶えなかった。在日米軍基地の七五%を受け入れている沖縄県民の圧倒的な世論は、これは県外移設または国外移設である、これは沖縄県民にとっては当然だと思っています。そういう県民の声を真摯に受けとめなかった、少し軽く見たというか、ただただひたすら米国の都合を最優先して県内移設を強行しようとしてきた自民党政府の姿勢、これは、十三年間何にもしなかったと言われても仕方がないと思います。
 実は、普天間基地の移転というのは今日的な、今喫緊の大事な問題ではありますけれども、こういう遠く十三年前を振り返って、沖縄県民のいわば慟哭、こういう声を聞いて初めて問題の本質がわかってくるということで、整理をしたわけでございます。
 それらの歴史を踏まえて、まず、岡田外務大臣に質問をさせていただきます。
 普天間飛行場移設問題をめぐり、岡田外務大臣は、十一月の十五日から十六日まで、大臣就任後初めて沖縄県を訪問して、仲井眞県知事あるいは島袋名護市長らと懇談を行いました。普天間飛行場や嘉手納飛行場の視察も同時に行いました。
 その視察の成果、そして、いろいろ懇談をした、そこで得た所感というようなものをまず冒頭にお伺いしたいと思います。

 

○武正副大臣 中津川委員にお答えをいたします。
 私も一緒に今回沖縄の方を訪問いたしました。今もお話のあった、知事、名護市長、嘉手納町長等地元自治体の首長の皆さん、また、ロブリング在沖縄四軍調整官等アメリカ側の関係者と意見交換をするとともに、キャンプ・シュワブ、それから普天間飛行場、ここでは宜野湾の伊波市長から説明を受けました。また、嘉手納飛行場を実際に視察をし、沖縄の現実を理解する上で非常に有益であったというふうに考えております。

 

○中津川委員 もう一人、島袋名護市長との会談で、岡田外務大臣は、騒音レベルが現状以下になるということを前提として普天間飛行場を嘉手納飛行場へ統合する案というのを、嘉手納という名をお出しになりまして、検証を行っている、こういう発言をされたのでありますが、この案は、私が思うには、嘉手納飛行場の既存の滑走路なんかを利用するという点ではメリットはあると思うんですが、岡田外務大臣が嘉手納統合案に注目した理由及びその具体的な検証状況をお伺いしたいと思います。

 

○武正副大臣 ちょうど、昨日、第一回の日米のワーキンググループがスタートいたしましたが、外相が発言もしておりますように、なぜ辺野古に決まったのか、その経緯、これを検証しようということでございます。その中で、当然、嘉手納統合案というものが過去出ていたわけですので、なぜそれが消えてしまったのか、これについてもやはり検証をしていきたいというふうに考えております。既存の施設が利用できれば、新たな施設をつくるよりも、当然、費用の点でも考え得るということもあろうかというふうに思います。

 

○中津川委員 しっかり継続して検証をしていただきたい、国民にわかりやすいように検証の説明をしていただきたいと思います。
 そこで、宮城嘉手納町長らとの懇談において、岡田外相は、年内をめどに結論を出すのが望ましい、こうおっしゃいました。
 鳩山総理は、地元民の意向を見きわめるため、二〇一〇年一月ですか、名護市長選挙の行方も念頭に入れて判断するというような考えを示されましたが、私は、総理も外務大臣も、普天間飛行場移設問題、この早期解決、これを目指す気持ちは全く変わりはないと思っているんですね。私は、岡田外務大臣のおっしゃるとおりで、市長選の前に結論を得ることが望ましいのではないかと。きのうあたりの防衛大臣のお話を聞いても、何かことしいっぱいというような話が聞こえてきましたが、これまでのそういういろいろな日米協議を踏まえて、いろいろ検証されている中で、その結論を得る時期について、見通しについてひとつ具体的にお話をお伺いしたいと思うんですが、大臣の方からお願いしたいと思います。

 

○岡田国務大臣 ワーキンググループの中では、できるだけ早く、迅速にということで合意をしております。

 

○中津川委員 迅速にはもう私も国民も納得しているわけでありますが、十二月じゅうに結論を出すという意気込みでいらっしゃいますか。

 

○岡田国務大臣 これは相手のあることであります。それから、日本側としてはこれで政府としての決定ということになりますので、今いつまでにということを私が確定的に申し上げる立場にはございません。
 私の思いとしては、やはり予算要求もあり、十二月中にできるだけというふうに、これは北澤防衛大臣も同じでありますが、そういうふうに思っておりますが、最終的に決めるのは、これは内閣として総理を中心に決めることでありますので、私がいつまでにということを今確定的に申し上げる立場にはございません。

 

○中津川委員 ひとつよく検証もして、なるたけ早く国民も結論を出すことを願っていると思いますので、総理も外務大臣も防衛大臣もみんな同じ気持ちでありますので、そこのところをよく閣内でお話をして結論を出していただくことを要望いたしたいと思います。
 次に入りますが、鳩山総理が掲げます東アジア共同体構想について質問をしたいと思います。
 鳩山総理は、EU、欧州連合を手本とすると強調しておりますが、EUと東アジア共同体を同列に論ずるということに私は三つの点で疑問を感じる、少し無理かなと思っているところがあるんですが、率直にお伺いしたいと思います。
 一つには、EUに参加している国々はすべて、自由、人権、民主、法治といいますか、普遍的な価値観を共有しております。東アジアは、中国を初め共産主義の国もありますし、いろいろな政治体制の国々が点在しているということであります。
 二点目に、文明論的な観点から見ても、EUは基本的にキリスト教圏ですね。キリスト教という宗教でもって精神的なものが非常につながっている。しかし、東アジアの場合は、キリスト教もありますが、ヒンズー教もイスラム教も仏教もあり、共通基盤がなかなか見当たらない。精神的なそういう共通基盤が見当たらないという中で共通の事項についてまとめ上げるには、結構これは大変で難しいんじゃないかと思っているのであります。
 それから、経済的に見ても、東アジア地域は貧富の差が非常に大きい。ですから、何を共通基盤として、何を基軸にしてこの東アジア共同体を構築していくのか。
 ここのところを、私はこの東アジア共同体が正しいとか間違っているとか言っているわけではございませんで、そういう一つ歴史的な、文化的な、経済的な背景を見て、前から少し疑問を持っているところでありますので、これは私以外にもかなりの人たちが思っているところであります。
 岡田大臣に、率直にその点をお伺いしたいと思います。

 

○武正副大臣 お答えをいたします。
 まず、東アジア共同体でございますが、これは長期的なビジョンということでございます。貿易、投資、金融、エネルギー、環境、命と文化などの可能な分野から、開放的で透明性の高い地域協力を着実に進めていくことが重要だと考えております。アジア各国との間で、人それから物、金、情報、こうした流れを拡大することが重要であるということであります。
 これまでアジア諸国とは十カ国一地域とEPAは既に締結をされております。今後も、アジア太平洋諸国を初めとして、世界の国々と幅広い分野を含むEPAの交渉を積極的に推進していく、その中でのこうした流れということになろうかと思います。

 

○中津川委員 武正副大臣のおっしゃることはもっともで、重要性というのは私もよくわかっていますよ。そんな重要じゃないなんて、これだけ大変なものがあるんだよと。これをどういうふうに考えて、クリアして、そして日本の国益のためにやっていくかということなんですね。
 外務大臣にお伺いしたいと思います。

 

○岡田国務大臣 委員御指摘のように、今のアジアとEUを比べれば、その多様性においてかなり違いがあるということは言えると思います。
 ただ、私は、今のEUでも、例えばキリスト教というふうに委員はおっしゃいましたが、プロテスタントとカソリック、この間には宗教戦争を戦ってきた、そういう歴史もあります。それから、もちろんユダヤ教とかイスラム教とか、多様な宗教がEUの中にも個人のベースで見ればあることは事実で、必ずしも一つの価値観でまとまっているわけではなくて、むしろ、多様なものがあり、そういう多様な価値観が共存することにこそ、EUとしての先進性というか、すばらしさがあるんだというふうに基本的には考えております。
 ただ、今のアジアと比べたときに、アジアはさらに多様であることは間違いないわけであります。委員御指摘のように、宗教的にも民族的にも、あるいは経済の発展段階においても非常に多様であるということであります。私は、東アジア共同体ということを考えたときに、余り急いではいけない、そしてできることからしっかりやっていくという手法が望ましいと思っております。
 EUも、もともとは長く何度も戦争を繰り返してきたフランスとドイツの間で石炭鉄鋼共同体をつくり、そこからスタートしたわけであります。今から五十年以上前のあのときに、今日のEUの姿を想像できた方はまずいらっしゃらないんじゃないかというふうに思います。
 したがって、よく東アジア共同体というと、その範囲はとか理念はとか、いろいろ聞かれることはあるんですけれども、余り固定的に考えずに一つの大きなビジョンととらえて、そして目の前にあるできることからしっかりと進めていく、そういう手法でいいのじゃないか、そう考えているところであります。

 

○中津川委員 今の大臣の御答弁に延長をして膨らまして考えて、次に質問したいんですけれども、台湾ですね。
 台湾を私は親台派の議員としてずっとやってきたわけでありますけれども、台湾というのは、確かに日本と国交がありません。しかし、自由と民主と人権を大切にする、もう選挙も行って、日本より早く政権交代をやっていますからね。そして、今、ほかのITとかいろいろなものでは日本より産業が進んでいるんですよ。何よりも日本人的な気持ちを持った、本当に、台湾へ行くと、ああ、僕は日本人なんだな、政治家でいる以上、日本の国をよくしなきゃな、義理と人情を大事にしなきゃだめだな、武士道精神というのを李登輝さんに教えてもらったな、そういう思いをいつも私はするんです。聞いたら、私だけじゃなくて、多くの皆さんたちも行って同じ考えをする。先般も行ってまいりました。
 そこで、私は、台湾と日本の経済的なつながり、文化、歴史的なつながり、それから安全保障上の今非常に大事なところですね。これは地域と答えた外務大臣もいますし、また、今まで国と言った人もおりますが、国交はないし、一応国としては認められていないというようなところですが、東アジア共同体構想の中で、私は、台湾の存在というのは、やはりこれなしには語れないんじゃないかと思っているんですが、大臣、いかがでしょうかね。

 

○武正副大臣 東アジア共同体構想、先ほど申し上げましたように、長期的なビジョンである、そしてまた、貿易、投資、金融、エネルギー、環境、命と文化などの可能な分野から、開放的で透明性の高い地域協力、これを着実に進めていくことが重要であると申し上げたところであります。
 今、台湾についてのお話でございますが、我が国にとって台湾が緊密な関係を有する重要な地域であることは言をまたないところでございます。台湾との関係を非政府間の実務関係として維持していくとの立場に変更はありません。その立場を踏まえて、台湾との間でも種々の協力のあり方について検討をしていく考えでございます。

 

○中津川委員 積極的な答弁だと思いますね、副大臣。
 時間が来たんですが、岡田大臣も同じということでよろしいでしょうか、今の考えで。もし何かあったら。ないですか。
 今、台湾も国民党政権になって、馬英九になりまして、中国と非常に仲がいいんですよ。日本を外そうとしているのであって、ちょっと日本も入れて日台中でやったらいいじゃないかと私なんかは思っているんですが、ちょうどそういう折でもありますから、中国の方も緩やかに、その辺のところは前の民進党政権よりもやりやすいと思うんですよ。そんなことを思って、ぜひ、台湾の重要性というものを今副大臣は認識されておりましたが、大臣におかれましてもまた、ひとつそういう認識のもとで、重要な存在だというふうに、日本の国益を考えてやっていただきたいと思います。
 岡田外相におかれましては、とにかく我が国外交の先頭に立って、国益のために堂々と御活躍されることを期待して、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。